当記事は18歳未満の方は見られないVTuberの紹介記事になります。この記事自体は年齢制限はありませんが、内容に少々卑猥な表現が含まれ、またご紹介するVTuberさんの年齢制限のある動画も引用していますので、そういったものが苦手な方は戻るを推奨いたします。
世界初、DLsiteで音声作品を発売したVTuber(のはず)
11月18日、バーチャルサキュバスのイヴ・ヴァルレーヌさんが、DLsite(※)にてご自身が声優を務める作品を発売されました。
※DLsite:同人作品を販売/ダウンロード購入できるサイト。 全年齢の作品もあるが、主にR-18作品がメインとなっている。
こちらがイヴさんが出演された音声作品になります。クリックで販売ページに移動します(R-18作品ですのでご注意ください)
イヴ・ヴァルレーヌさんとは
イヴさんは『見習いバーチャルサキュバス』として活動されています。
投稿された動画にはすべて年齢制限がかかっており、Twitterのアカウントも自主的に年齢制限をかけておられます。R-18なVTuber(と言って良いかは分かりませんが、当記事では便宜上そう記述させていただきます)です。

イヴさんのTwitter
カウントダウンもします
「3……2……1……ゼロ……ゼロ……ゼロ……!」
VTuberを追ってる方々なら、このゼロをいっぱい言うカウントダウンを聞いたことがあるのではないでしょうか? これはもともと『R18要素のある音声作品で男性がアレを迎えるタイミング』として知らせる合図でした。ゼロをいっぱい言うのもそういうことだったりします。
元ネタを知らないと『ちょっと変わったカウントダウン』にしか見えないため、エッチなリスナーがVTuberにリクエストする定番のセリフとして広まり、ネタとして定着しました。
しかし、イヴさんの動画では本来の意味で……いえ、イヴさんの動画でも、ちょっと変わったカウントダウンとして使われています。
こちらも『手を前後に動かしてながらカウントダウンしているだけ』の健全の動画です。
すこし真面目な話:YouTubeでR-18ってOKなの?
YouTubeのヘルプにはこのように書かれています。
YouTubeヘルプ:ヌードや性的なコンテンツ
ポルノなどの露骨な性的コンテンツは許可されません。フェティッシュを含む動画は、問題となる行為の過激度に応じて削除されるか、年齢制限を設けられます。ほとんどの場合、暴力的、生々しい、侮辱的なフェティッシュは YouTube では許可されません。
YouTubeヘルプ より
過激さの基準として、YouTubeでは以前からR-18な音声作品のサンプルなどが削除されていないことから、音声の表現に対しては許容されやすいと言われています。
初めてのライブ配信
https://www.youtube.com/watch?v=ifCgKLXIgP0
9月27日、イヴさんはチャンネル登録者数4万人を記念として初となるライブ配信を行いました。
注目が集まるのは『ライブ配信でどこまで攻めるのか?』という点です。事前にはリスナーの総称を決めるとだけ告知されていました。
世界初のダブルパンチ
ライブ配信が始まり、まず「2018年10月28日の音楽作品同人イベント『M3』に参加する」という告知がされます。
バーチャルキャストを利用してホワイトボードで告知をするイヴさん。動画だとトコトコ動いててかわいいです。
収録予定の作品です。タイトルも書き起こすのを躊躇してしまうほどエッチなものとなっております。協力してくれるサークルさんも、その道では有名な方々とのこと。
VTuberがR-18音声作品にデビューする世界初の事例を見て、「お~、こういうアプローチもありなのかー」と筆者が関心していたところ――
「この作品の中から既に収録が終わったものを今からBOOTHで先行販売しまーす!」
――と、『イヴの寝息、イヴの密着ドスケベ手コキ、イヴのいじわる背面足コキ』の3作品が今からBOOTH(※)にてダウンロードできると告知されました。
こちらも世界初の事例となり、世界初から世界初へのダブルパンチ告知です。
※BOOTH:個人が同人作品を自由に販売できるネットショップ。宣伝機能がほとんどない代わりにプラットフォームの手数料が3%とありえないほど低い。クリエイター支援を目的にしていると思われる。
音声作品は値段は一つ1000円と少々高値になっていますが、イベント後にまとめた物を安く販売する予定とも発表されました。これが冒頭にも記述したDLsiteで販売された作品になります。
DLsiteのページ イヴの音声作品 vol.1
🎀イヴのBOOTH🎀 https://evech-xxx.booth.pm/
すこし真面目な話:年齢制限のあるVTuberの収益化について
VTuberが活動を続ける上で収益化は重要なものです。しかし、YouTubeで収益化をするにはGoogle Adsenseの条件を満たさなければならないのですが、Google Adsenseは成人向けコンテンツを許可されていません。
AdSenseヘルプ:アダルト コンテンツ
ポルノ、アダルト、成人向けコンテンツを含むページに Google 広告を掲載することは許可されていません。
コンテンツ ポリシー より
収益化が認めなければスパチャも解禁されないため、年齢制限のあるコンテンツを投稿するVTuberは、YouTubeからは収益化の手段がないことなります
その中で、YouTubeを宣伝の場として活用し、DLsite・BOOTHの作品販売で収益化を行うという今回の一件は、VTuberの可能性を広げたモデルケースになります。
配信中にBOOTHで先行販売をするというのは、スパチャ(投げ銭)に当たるものとも言えますし、購入することで反応が貰えるのは対面販売の要素もあります。今回の方法は、非常に面白い試みだと思いました。
6300人が同時に聞いたカウントダウン
爆速のコメント欄
告知が終わった後は当初の予定通り、リスナーの総称を決める流れになります。
候補にあがった総称
・イヴナー
・下僕(しもべ)
・食料、餌、ご飯
・勇者くん、勇者様
・お友達
・おもちゃ
候補にあがったリスナーの総称を耳元で囁いてくれるイヴさん。これを聞いた上でどの呼び方がいいかをリスナーが決めることになります。
白熱したアンケートの結果、『勇者くん』と『下僕』の二択まで絞られます。リスナーはどちらが良いかをコメントしますが、シチュエーションを関わる重大なものとなるため、コメント欄にはかなりの”熱”がありました。
ものすごい勢いで「勇者くん」と「下僕」の文字列なコメント欄を流れていきます。その結果、「下僕」が勝利採用されますが、シチュエーションに応じて「勇者くん」も使い分けるというスイッチ案が採用されました。
リスナーの総称が決まった後は……
「それじゃあ、準備してくださーい。この意味、わかりますよね~?」
……と、謎の準備をするように求められます。
減速するコメント欄
そうして始まったのが、イヴさんが普段動画やっているような内容の配信です。まさかライブでもやってくれるとは……!
早速、アンケートで決まった「下僕のみんな~」という総称を耳元を囁くイヴさん。
「ん~? 耳舐めじゃないよ~? 耳舐めはダメなんだよ~? ちょ~っとだけ、お耳をくちゅくちゅ~ってして、ぐちゃぐちゃにするだけだよ~?」
とのことで、イヴさんはリスナーの耳元で「お耳をくちゅくちゅってして、ぐちゃぐちゃにする音」を出してくれます。けっして耳舐め音ではありません。
先程とは打って変わって、コメントの速度が明らかに遅くなっています。そしてついに、イヴさんは生の”カウントダウン”を行いますが。ただでさえ遅くなっていたコメント欄がさらなる減速を見せました。
復活するコメント欄
そうしてイヴさんが”ゼロ”とカウントダウンを終えた時に、遅くなっていたコメント欄の速度が再び戻り、「よかった」「最高でした」「(勇者から賢者に)ジョブチェンジした」など称賛のコメントが飛び交います。
みんな何をやってたんですかね……!
この時のリスナー人数は約6300人。もう、世界初がなん個飛び出たかが分からない伝説の配信でした。
最後は「まだまだ未熟なバーチャルサキュバスのイヴなんですけど、これからみなさんよろしくおねがいします」と、イヴさんの丁寧な挨拶で配信終了となりました。
VTuberという流行と既存の文化のミックス
以上がバーチャルサキュバス見習いイヴ・ヴァルレーヌさんのご紹介となります。
どうしてもR-18の要素に注目してしまいがちですが、『DLsiteの音声作品の文化に流行のVTuberをミックスさせる』という試みは挑戦的であり、それを実際に可能にした計画性と実行力の高さはお見事という他ありません。
特に、YouTubeでスパチャと広告の収益化が不可能な中、BOOTH・DLsiteなどを用いた収益化の方法は、今後のVTuberの発展において重要なモデルケースになると思われます。
今回のご紹介で興味を持たれた18歳以上の方は、イヴさんの活動を追ってみてはいかがでしょうか? イヴさんの活動は世界初だらけであり、今後もVTuberの可能性を広げていく方だと思っております。
イヴさんはFC2(※)でもいつか配信予定があるとのことで、本当に、まだまだ世界初を届けてくれそうなVTuberさんです……!
※FC2:R18なライブ配信が認められている配信プラットフォーム
イヴさんのTwitterなど
Twitter:@EvEch_xxx
YouTube:EvE channel