2018年7月15日にまぐろなちゃんねるで配信された「政見放送」の文字起こしです。
要約版はこちらからどうぞ。
著作権とはなにか
15:56~
著作権っていうのがよくグレーだって言われているだろ
グレーっていうのにも解釈があるんだ
例えば同人やファンアートは基本的にグレーなものであるという解釈について
グレーイコール大なり小なり犯罪ではないのかっていうことをよく言われるのだが
その人は著作権についてちょっと間違ってしまっているのだよな。
著作権というのは基本的に親告罪と言われていて、権利者が相手を告発して初めて罪になるっていうちょっと特殊な形態をとっているのだよな。
これが何なのかというとわかりやすく言ってしまえば権利者が一番偉いって法律が保証してくれたっていう状態なんだ。
法律が全部決めてしまうと、例えば権利持ってる人が君は使っていいよって思っているのに法律が駄目ってなると警察は捕まえなきゃいけないっていうへんてこな法律になってしまうんだ。
だから法律が権利者がダメって言ったら法律は裁きます、権利者がダメって言わなければ法律は裁きませんっていう『法律を使う』っていう強権を権利者に与えているっていうそういう存在なんだ。
基本的に法律を破るとぶん殴られるだろ?
ただその著作権とかの親告罪っていうのは国が君が権利を持ってるものに関しては君は自分の裁量で人をぶん殴っていいよって保証してくれてる権利っていうのが著作権っていうものなのだ。
だから二次創作をするスタンスでとても大事なものはリスペクトと、公式の権利というか公式が得られるべき利益を侵害しないというものが一番大事だと思っていて
他人の著作物を使わせていただくことは、相手の気持ちが問題ないと捉えられるレベルであればある種問題はないんだその段階では。
問題になってしまうのは相手が、余たちが権利物を勝手に使うことで嫌だなと思ったら殴られてしまうというところだけ気をつけなければいけなくて、そこがなんでその解釈かって言うとファン活動とかそういうものの制限がかかってしまうんだよな。
もうガッチガチに縛られて権利者以外は、権利者がどう言おうが一律でダメみたいな法律にしてしまうとファンアートも書けないし、広告宣伝とかもできないし、厳密に言うと友達に「この漫画面白いぜ」って例えば漫画の表紙をちらっと見せるのですら最悪怒られてしまう可能性すら出てくるってなるとそれはそもそもコンテンツ業界にとってもよくないことだろう。
だから君が嫌だと思ったものは殴ればいい、そうじゃないことを見逃す権利もあなたに与えるって権利者に与えられているものが著作権なのだと余は理解しているのだよな。
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オリジナルに対するリスペクト
20:53~
なのでその二次創作、特に人の権利物著作物をどの何らかの形で流用させて自分のコンテンツの中に組み込ませていただくという行為。
同人活動もそうだし、ゲーム実況も二次創作の一つの形だと考えているのだが
そういう他人の著作物を使わせていただくときは要はどういう状態かというと、権利を持っている人に包丁を渡して、その人に向かって
背中をクルッと向けて首元を晒して、気に食わなければ殺してくださいってそこまでの気持ちを相手に伝えた上でそこでひざまずきながらやるというものが同人活動でありファン活動だと思うんだ。
そこまでの、要は自爆スイッチを相手に渡すっていう信用を置かせていただいて
それでやらせていただくっていうのが二次創作や著作権を持っているものを使わせていただくっていう行為だと思っているんだよな。
その上で相手のすごい嫌がること、たとえばキャラクターがもうただ虐待されたりとか、政治的なそのキャラが思ってないようなことを言ってキャラクターのイメージを貶めるとか、そんなことしたらさあ自爆ボタン押されるに決まってるだろう。
そんなものは当たり前のことなんだよなぁ。
だからそういうのじゃなくて本当にこの作品が大好きで
自分が創作の作家として、自分のキャラクターではないのだが
このキャラクターの先が見たい
そのキャラクターの if が見たい
そういうのを創作していきたいっていうのとか
自分でイラストを書きたい他の人にもっと見てもらいたい
この作品を好きになってもらいたい広めたいみたいな
そういう気持ちを持って活動をしている限りは
基本的には相手も自爆ボタンを押さないんだよな。
余も権利側に回ったこともあるから思うのだが、そういう善意の活動ってありがたいことなんだよな。
予算も組んでないのに勝手に広報して頂けているっていう商業的に考えてもありがたいし
自分たちの出したコンテンツをそれだけ好きでいてくれる方が、さらに周りにまで教えようみたいなことを思ってくれてる有難い人がいるって言うのは、こんなもんはクリエーター冥利に尽きるということで、精神的に見ても商業的に見てもどう考えたってその人の自爆ボタンを押す事ってないだろう。
これをグレーって呼ぶのはちょっとその表現的には…
グレーって言うと少し黒混じってるじゃんちょっと犯罪なんだろうって思う人もいるのだが、グレーてのは要はシュレディンガーの猫といっしょで
相手がナタを振るうまでは命はあるっていう状態で、ただいつ殺されても文句は言わないって選択を相手に預けている状態がいわゆるグレーって状態なんだな。
ただ権利者の権利ってとても強くてそのナタを振るのに理由っていらないんだよ。
例えば同じようにファン活動をしている人がいる。
ほぼ同じような絵を書いててテイストも似ていて両方ともリスペクトもあるし
全く見た目的にはもう大丈夫な、嫌がらせは全然してないっていう話を
そういう二次創作をしている人が入って二人な a さんと b さんとしよう
ほぼ同じ外から見ても中から見ても何も変わらない。
でも権利者は例えばb さんの顔が気に食わんからもお前は殺す(許可しない)って言ってもそれは法律的に認められているってぐらい権利者はとても強い権利を持っているんだ、自分の著作物に際しては。
それをお国が保証してくれているっていう状態なのな。
ていうくらいだからもう本当にその二次創作の活動、ゲーム実況などをするときは
リスペクトが大事だっていうのはまあ元々の構造考えればわかるだろう?
公式が得られるべき利益
著作権は権利者の利益をとにかく保護するものなんだ。
さっき言ったみたいに win-win の関係である二次利用がこの世には存在していて、それを奪わないためにもその権利者に強力な権利が与えられている、自由が与えられているっていう存在なのだ。
余は同人活動長くやっていたからとにかくそういう宗教観あるのだが
特にそれで同人誌とかはあまり問題になりにくいのだが、やはり問題になるのがグッズなんだよな。
アクリルキーホルダー二次創作のやつとかラバーストラップとかがよく学級会が起こるんだよなあ。
なぜかというと例えば純粋に作品のお金だけでそのコンテンツが回ってるわけではないんだ。
コンテンツを展開するのには金が必要だということは余は業界で働いていたから当然のように理解していて、
無償であることが美しい、コンテンツは無償で提供しろみたいなそういう話は余はブン殴ってやりたいと思っているくらいなんだよな。
コンテンツってのお金が回らないとダメで、クリエイターやそれに関わる人々もカスミを食べて生きてるわけじゃないし。
一番わかりやすいのは昔の漫画家さんを想像してほしいんだ。
よくあるだろう漫画家を目指すためにアルバイトをして、正社員で働いてしまうと時間が取れないからコンビニとかでアルバイトをして時間を精いっぱい作りながら、でも本当は1日漫画を書いていたいのにどうしてもお金を稼ぐっていうので漫画を書く以外の活動をどうしても人間は取らなければいけなくて。
早くに商業活動に入られた漫画家さんとかはお金をもらえるから1日20時間絵を書くこともできて腕も上がっていく、どんどん漫画をたくさん量産していくっていうフェーズに立てるのにそこにまだいけない修行中の人は漫画を1日20時間書くとかもできないんだよな。
8時間書いて8時間働いてとかそういうことをしなきゃいけなくて
お金が回っていないっていう時はそういう本当にしたいことに集中できない環境なんだよな。
そこをお金がもしも回っていたらその人は1日16時間とかすごい勢いで絵をかけてどんどん上手になってどんどん作品を産んで将来的に大漫画家さんになるかもしれないっていうのとができるっていうのが要はコンテンツとお金ってそういう関係なんだ。
余計なことをしなくて済むようになる、これが一番強い力なんだ。っていうのがあるから、余はそのコンテンツにお金が入って回っている状態はとても良いものだとクリエイター視点で考えていて、だからこそ搾取はいけないんだよな。
win-win になるために昔から有るので
まあ昔のバンドなんてそうだろう。
T シャツなんてものすごく高いわけじゃないし、リストバンドなんてもっと安く売れるし、何ならロゴが入っているだけのリストバンドなんてファングッズと呼べるのかってのはのはあるけど、あれはある種のお布施というかあなたたちの運動を活動を応援していますよっていうファンからの気持ちでお金をいただいて、じゃあさらに大きいライブハウスで今度ライブできるようになったからみんな来てくれよなってなるからバンドもファンのみんなありがとうみんなに支えられて俺たちはここまでこれたみたいな風になるし、ファンも嬉しいっていう、コンテンツがお金によって回るっていうのはそういう仕組みなんだ。
っていうのでやはり収益を得る手段としてグッズ展開、
作品をただ出すだけじゃなくてファングッズ、アニメだったらブルーレイ box とか抱きまくらみたいなのが出たりとか、CDやサウンドトラックが出る、そういうのは全部そういう活動になるのだが
ここでやっぱ問題になるのが、グッズって企業の権利とかち合ってしまうことがあるんだよな。
企業って考えるとちょっと分かりづらいのだが最近だとバーチャルユーチューバー関係でとてもわかりやすい例えが出せると思うのだが
例えばバーチャルユーチューバーのアクリルキーホルダー
ただのアクリルキーホルダーてしてみると少し割高だろ。
あれって値段だけのものじゃなくてやはりバンドのTシャツやリストバンドと一緒であなたを応援してますよっていうその気持ちがいただきたいと、もちろん高いと思う方は無理をしないで頂きたい、でも応援してください気持ちがあるのであれば
そういうグッズを買っていただけるともちろんグッズを手元に届けることもできるし、それでちょっとまあ確かに原価からすれば高いからお金は儲けとして当然入るのだが、それは今後の活動として皆に返したいってそういう風になっていく存在だろう?
例えばVtuberさんが1人いる。
みんながそういう気持ちを伝えたいというのがあるから、じゃあ自分のアクリルキーホルダー作ります。
それで例えば今後、活動の幅が増えることに、たとえぼマイクをよくする、パソコンをよくする、ゲームを買ってみなさんにご紹介させていただくそういうことに使わせていただきます。みんなありがとうってなってる人がいるとするだろ。
でさあ、そのVtuberさんのアクリルキーホルダーの同人グッズを作ってる人がいたらさ
それってさー
本来はその人の活動がより良くなるための重要な資金源になるはずの手段だろう。
それをさあ同人でこの人好きだからアクキーつくりましたていってさ、しかも公式のその人が例えば自作のアクキーで絵がとても上手なわけじゃないのにこっちはプロの絵描きさんとかに発注してめちゃ綺麗なアクキーとか作って頒布しますとか言って、しかも数も千個二千個とか作って壁際のサークルで頒布しまーすとかやりだしちゃったらそれってどう思う?
明らかにその人が本来活動できるはずだった資金源を脅かしていることにならないか?
例えばそのすごく綺麗なものがすごく売れて、筆箱とかに1個つけたいけど二個はいらないなあってなった時にやっぱ綺麗な方がいいよなぁってそっちのものを買って公式に届くものが届かないということが発生してしまってその人が「最近やはりお金が少なくなってきてしまいまして活動がこれ以上できなくなってしまいましたごめんなさいさようなら」ってなってしまったら
それはもうファン活動と呼べるのか?っていうのがあるんだなぁ
で母体が企業さんだと大きいから「アクキーの1個や2個同人グッズと競合せんだろ、そんなファン活動で好きでやってるのにケチケチ言うなよ」みたいなことをいう人もいるのだがそれは相手のヒットポイントがあるなら攻撃していいのか?という部分にはなるんだよなぁ
同人誌が問題になりづらいのは公式は同人誌作らないだろ
公式が提供するものではなくてそれこそ余が東方同人出してたのは
ゆかりんと幽々子様がガチ恋愛をしていて、でもそのお互いの気持ちがすれ違ってちょっと悲しい思いをするみたいなのだが
ZUNさんがそれを書いて出すことはないだろう?
だから同人誌というのはやはり公式と被りづらい。
純粋にそれで裾野や他のファンが広がっていくというので許容されやすいんだよなぁ
ほかにも立体物、フィギュアとかなんかは公式とバッティングしやすいから問題になりやすかったのだが、立体に関してはもう一日版権っていう簡易的な公式許諾を正式に取るシステムをワンフェスとかではちゃんと発展させて、お金もちゃんとそちらに行くようにいたします、許可もしっかりと取ります。その上で目に余るものがあったら殴るは当然自由です、その上でこれをやらせてくださいっていうのをしっかりと創作畑の方と公式の方々業界の方々が話し合いをした結果、許されている場を設けることができたと。
だけどやはりグッズとかアクキーとかいうのはどうしても問題になりやすくて余は結構もにょもにょしながらただ宗教観の問題でもあるから、知り合いとかで作ってる人に文句は言わなかったりとかとかで
自分でグッズ、特にキーホルダーみたいな、かちあいやすいものとかそういうのは作って来なかったんだよな。
マグロナちゃんに関しては余の著作物だからここではじめてアクリルキーホルダーとかのグッズに手を出そうとしているのは、これがオリジナルのコンテンツだからなのだよな。
(その2に続く)