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解説記事

BAN災害事例集 アベレージさん、宇宙物理たん

投稿日:2018年8月11日 更新日:

今週また新たに2人のVtuberさんがBANされました。
両者とも『スパム認定』を受けたという点が共通しています。

アベレージさん 誘導行為によりBAN

この日、アベレージさんは別チャンネルでのコラボ企画に出演しており、そちらに登録者を誘導する目的の動画を配信したことがポリシー違反となり、警告を受けることになりました。

該当するYouTubeポリシーはこちらだと思われます。

動画、チャンネル、コメントスパム

YouTube の動画、コメント、プライベート メッセージなどを含むいかなる場所でも、不特定多数に向けて不要な大量のコンテンツを繰り返し投稿することは認められません。コンテンツの主な目的が人々を YouTube から別のサイトへ誘導しようとするものである場合、そのコンテンツは YouTube のスパムポリシーに抵触すると見なされます。

誘導先はYouTubeの別チャンネルだったのですが、それも「YouTube から別のサイトへ誘導」に該当するのだとすると文章の解釈が若干不自然なように感じます。(翻訳による問題の可能性もありますが)
個人的には、音無しの静止画を流し続けていたことがスパム認定された可能性もあるように思えます。しかしどちらが本当の理由だったかと言うよりはどちらも危ない行為だったと捉えて今後の参考にしたほうが良さそうです。

また、アベレージさんは警告を受けた動画を削除してしまったため異議申し立てができず、警告が解消されるまでの3ヶ月間はペナルティとしてライブ配信ができない状態となりました。こちらも頻発している事例ですが知っていれば防げるのでみなさまに周知し拡散していただければ今後同様の被害を減らせると思います。

 

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宇宙物理たん 収益化BAN

こちらはチャンネルのBANではなく収益化却下(収益BAN)になります。

宇宙物理たんは長くTwitter上で活動していた方で、2018年6月からVtuberとしての活動を始め、収益化の条件を達成し申請をしたところ、スパム認定され収益化を却下されました。
ご自身のツイッター上で経緯についてまとめられ、YouTubeに対する抗議をされていますが、何を持って「スパム」と認定されたのかの説明は受けていないようです。

不親切な説明

YouTubeがスパムと判定するのはどのようなときなのか調べてみました。
ポリシーから判断するとスパムの定義は『不特定多数に向けたコンテンツ』、『不要なコンテンツ』、『または繰り返し部分の多いコンテンツを大量に投稿』、あるいは『別のサイトへの誘導を目的とした動画』のどれかになるはずです。
個人的な考えでは、浦島効果回の途中で式の導出を早回しにして省略した部分を改めて別の動画としてアップしたことが「繰り返し」に判定されたという可能性があるのかなと思います。
他の可能性として、Twitterの活動を紹介して登録お願いしますと促していることが誘導と判定されたのだとしたら、他のVtuberさんもいつ同じことを言われるかわかりませんし、『不特定多数に向けたコンテンツ』、『不要なコンテンツ』に至っては曖昧すぎて判断しようがありません。

審査する側からすれば基準を明文化してしまうとすり抜けられるため、わざとはっきり言っていないのでしょうが、それにしてもあまりにも不親切な説明です。

不親切な返信フォーム

宇宙物理たん本人によるこちらのツイートは前回のBAN事例の記事でKarinさんがおっしゃっていた「異議申し立てするためのフォームが非常に使いづらく、しかも一度しか送れない仕様となっている」という話と共通しています。
後から申し立て内容を修正することすらできないため、手元のテキストファイルなどで十分に推敲した上でコピペして送ることが推奨されています。

同様に収益化が却下され申し立てしたシロウケンさんのケースでは「ポリシー違反は冤罪である」というケンさんからの抗議に対し、「調査して○○日までに連絡する」とのメールが一度送られてきたものの期日を過ぎても連絡がなかったという話でした。
今回の宇宙物理たんのケースでも今後進展が有るか不安なところです。

YouTubeとアドセンスの食い違い

また、今回の問題を複雑かつ深刻にしているのは、収益化の審査を行う『グーグルアドセンス』と、アカウントを管理する『YouTube』の判断が微妙に食い違っているらしきことです。
(『グーグルアドセンス』は『YouTube』の親会社であるGoogleのサービスで、YouTubeで収益化を行うにはアドセンスの審査に通る必要があります)
グーグルアドセンスが「YouTubeのポリシーを違反している」と言って収益化を却下しているのに、YouTube側はポリシー違反について特に何も言っていないようなのです。
もしYouTube側が警告しているのであれば該当する動画は指摘されるか削除されるはずで、またYouTubeのルールでは3ヶ月謹慎すれば警告は取り消されて問題は解決することになっているのですが、今回はアドセンスの審査なので待っていても「収益化不適格なユーザー」としての評価が変わることはなく、またYouTubeが何も言っていないのでそのポリシー違反は解決もしないし特定もできないのです。

異議申し立てが通れば良いのですが、もしも今後何の連絡もなければ収益化が有効になる見込みは絶望的で、シロウケンさんのようにチャンネルを移転しなければならなくなります。
また、その場合スパム認定の理由もわからないままで今回の経験を次に活かすことすら出来なくなってしまいます。

 

まとめ

他サイトへの誘導はスパム認定されポリシー違反となる

ポリシー違反の警告を受けた場合、該当の動画を削除してしまうと異議申し立てできなくなる

申し立てのフォームは使いづらく、一度しか送れないため手元にテキストを残すべし

YouTubeはポリシー違反の理由を詳しく教えてくれない

収益化を審査するアドセンスとYouTubeは別のサービスなので判断が食い違う可能性がある

前回からの繰り返しが多いですが、今回の事例から確実に言えそうなのはこれくらいでしょうか。収益化却下が覆るのか(まともに反応してもらえるのか)については続報を待つしか無いようです。

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