今やVTuberの数は2000体を超え、海千山千の猛者が血で血を洗う戦国時代が繰り広げられる昨今ですが、その中でも最も注目すべきVTtuberをひとり上げるとするならばこの男、 シロウケン を外すことは出来ません。
VTuberの主流とはかけ離れた劇画調の男性キャラ絵に、低音のボソボソとした喋り口調、イケボや軽快なトークとは程遠い垢抜けない印象をもつ彼ですが、最近の生放送には連日のように女性VTuberが訪れ、そのモテっぷりから『鈍感系ラノベ主人公』と呼ばれるほどの盛況を見せているのです。果たして一体この男、何者なのか、その魅力を是非とも紹介させていただきたい。
ケンの魅力を一言で表わすなら『純朴さ』に尽きるのですが
その一例としてまずはインパクトのあるこちらの動画から解説に入りましょう。
淫魔2人からのセクハラを完璧にスルーしながらヨモギ団子の作り方を説明するシロウケン
ケンの所属するBANsの仲間でも有る女性(型)VTuber2人をゲストに呼んでの雑談中
ケンがヨモギ団子を作った話を始めると、団子をこねる下りに対してゲストが下ネタ方面に話を持っていこうとする。
しかし性的な知識が一切ない純粋なケンはそれに全く気づかずに会話を進め、『コネているうちにだんだん硬くなる』などの発言を素で連発、心の汚れたゲストだけが大爆笑し、ケンは何が起きているのかわからずに様子のおかしい二人をひたすら心配するという内容です。
あまりにも出来すぎているので、ここだけを見た人は「台本が有る」「狙ってやってる」と思うかもしれません。
しかしこのシロウケンという男はどうやら本当に凄まじく察しが悪く、性的なことに驚くほど無知なのです。
もう一つ動画を紹介しましょう。
10分でわかるヒロインのアピールに全く気付かない鈍感系ラノベ主人公【前半:キャバクラ入店編
ノイズがよく入るというケンの悩みにゲストのユキミお姉ちゃんがマイクにストッキングを被せたらどうかと提案するのですが
ケンはストッキングが何なのかよく分からず、お姉ちゃんからストッキングについて教えてもらうことに。
やりとりだけ見ればまるで無知な少年が大人の知識を教えてもらう「オネショタ」のような倒錯的な雰囲気のただよう放送となりました。
しかしいい歳をした男性がストッキングを知らないなんてことがありえるのでしょうか
ケンが天然なのかただのカマトト野郎なのか、私は真相を見極めるべく関連動画を見続けました。
その結果わかったのは、ケンは多趣味で交友範囲も広く、映画やゲーム、ファッションといった得意分野にはかなりの知識をもっているのですが、一方で性的な分野に関する無知さは常にブレずに一貫しているということでした。
だったらそういうキャラとして見るしかない。これをキャラ設定としての演技でやってるのであればそちらのほうが高度で見事なキャラロールというものです。
こういった白痴系とすら言えるほどの徹底した純朴さと、常人では予想もつかないズレた発言、そして本人にはズレている自覚が一切ないマイペースさ。
それがからかい上手のお姉さんたちの心を捉えるのか、ケンの生放送には女性Vtuberがよく遊びに来るようになりました。
そしてケンの飾らない人柄、決して相手を悪く言わない気高さ、気づかい溢れる優しさに触れるうちに心をひらいていき、最終的に好意を持つにいたるもケンの尋常ではない鈍感さに敗北するまでが定番の展開となっています。
その好例が次の動画です。
10分でわかる獄卒ナースをも無力化した鈍感系ラノベ主人公:コンタクト編
今回登場するゲスト六道冥は低血圧っぽい気だるげな喋り方で下ネタを得意とする女性VTuberです。
VTuberは大体VTuberが好きで、色んな人の配信を見に行ってはコメントを書き込んで交流しあう文化が存在するのですが
ケンは特にその中でも「あらゆる配信に出没する」との定評を持っており、
この日もたまたま初めて見た六道冥の生配信にコメントを書き込みました。
どうやらケンは動画をミュートで見ていたらしいのですが本人はその事に気づいていないようです。ケンのピントのボケたマイペースコメントに六道冥は大爆笑。ケンが一体何を考えているのか想像したり、視聴者も巻き込んで「ケンっぽいコメント」を考えたりで大盛り上がりし「今から一緒に通話しないか?」とケンを誘ってみるも、そもそも音が聞こえていないケンには通じません。
六道冥はあらゆる手段を使ってコミュニケーションを図りますが、しばらく経ってから「皿を洗ってきた」とのマイペースすぎるコメントを残してケンは自分の生配信をしに去っていきました。
一方的にペースをかき乱され、何も出来ないまま取り残された六道冥は雪辱を果たすため シロウケンの配信に自ら乗り込みに行きます が
そこでも意思疎通するだけで多大な苦労をする羽目になり、やっと話が通じただけで感激、コンタクト開始から30分かけてようやく生配信に参加出来た頃には何故か「惚れた弱みで尽くす女」の如き状態にまで陥っていました。
その後およそ1時間半に渡ってケンとのコミュニケーションを重ね、焦らず辛抱強く好意を伝えようとしては鈍感さの壁に押し戻されていく六道冥の奮戦っぷりは負けヒロイン好きにはたまらないものがあります。
現在もケンを取り巻くヒロインたちの正妻戦争はヒートアップを続けている真っ最中。リアルタイムで進行中の救世主伝説を当ブログでは今後も追っていく予定です。