あけましておめでとうございます。
最近になってようやくクリスマス以降のアーカイブが消化できつつあるヌガーです。
年末はたくさんの特番がありましたが、今回はその中でも特におすすめの「にじさんじ麻雀王決定戦」をご紹介いたします。
*本記事は麻雀のルールにある程度の知識がある人向けの内容となっています。
麻雀王決定戦と名付けられてはいますが、参加選手は麻雀未経験者ばかり
その素人4人が手探りで麻雀をしているにも関わらず我こそは麻雀最強と根拠のない自信をぶつけ、イキり倒す配信となっております。
「みんな僕たちの麻雀を見て、プロはさすが打ち方が違うな…あれっ?打ち方(で合ってる)?」
「素人目から見たらこう打つだろうと思ったとしても、お前たちにはわかんないんだよね、プロにはプロの打ち方があるから」
「先の先の先を読んでるからね僕らは」
参加選手
でびでびでびる
可愛らしいマスコット風の見た目で毒舌を吐くウザカワ系の悪魔
「同じ雀牌を4つ集めるとカンになる」といううんちくでマウントを取りに来る程度には麻雀の知識があり、他メンバーには一歩先んじていると思われる。
にじさんじ麻雀王決定戦【でびる視点】
緑仙(リューシェン)
性別不詳の中性的な毒舌美形キャラ
中国風の名前とチャイナ服から「強そうな見た目」と評されるが
その雀力は「役がよくわからない」ほどの腕前
索子の上の方はマークがごちゃごちゃしていてうまく数えられないらしい
にじさんじ麻雀王決定戦~緑仙視点~
椎名唯華
にじさんじゲーマーズのサンシタ系霊能力者
ゲーマーズ代表としてゲーム対決には勝利したいところ
その雀力は「3つずつそろえるのもちょっと怪しい」ほど
にじさんじ麻雀王決定戦【椎名唯華視点】
鷹宮リオン
魔法学校に通うツンデレお嬢様
一筒をスターバックスのマーク、一索を鷹宮のマークと呼ぶなど
ゲームのルールより牌のデザインに気を取られている模様。
麻雀のルールはさっぱりだが配信テストではまたたく間に四暗刻をテンパイしたという恐るべき豪運の持ち主
にじさんじ麻雀王決定戦【鷹宮リオン視点】
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解説者たち
さらにこの世紀の一戦を解説するため、にじさんじSEEDs出身の中年男性3人が別チャンネルにて副音声配信を行いました。
彼ら3人がツッコミを入れながらも、あくまでも参加者の麻雀を「凡人には理解できない超絶の打ち筋」という前提のもとに必死に理解しようと悪戦苦闘するさまは、麻雀経験者であれば抱腹絶倒間違いなしです。
にじさんじ麻雀王決定戦 実況視点
闘牌開始
開始前から知識でマウントを取りに行こうとする参加者たち
国士無双の異名
リ「今日は毎試合国士無双出します。よろしくおねがいします」
椎「国士無双が何かかわかってないからね全員」
で「えっ、国士無双わかってないんだ。へぇ~」
緑「国士無双知らないの?」
うっかり正直に自白してしまった椎名唯華が
他メンバーから目ざとく追求されてしまいます。
椎「…えっ?いまは国士無双っていうの?知らなかった~」
緑「じゃあ逆に何ていうの?あの役」
椎「大日本帝国」
こうして新たな役「大日本帝国」が誕生し
この場においては何があっても知ったかぶりをし続けなければならないという方向性が決定されました。
なんにも書いてないカード
椎「なんにも書いてないやつあるんだけど、これゴミじゃない?」
で「それ無、無のカード」
リ「違うよ、それトランプでいうジョーカーだよ、超強い」
で「この白いの捨てたほうが良いの??」
白牌に戸惑うという初心者あるあるから始まり
チー、ポン出来た回数でイキったり
格好いいマークの牌を引いたことを自慢したりなど
初めて卓を囲んではしゃいだような和気あいあいとした雰囲気でゲームは進行していきます。
そのころ解説席
麻雀内容に厳しく目を光らせる解説席がまず注目したのは強運の鷹宮リオン様。
開始早々に中を鳴き、赤ドラを確定させ、混一色イーシャンテンという快調な滑り出し、しかしリオン様はここで何故かよりによって七萬を切るという高度過ぎる打ち回しを選択。解説席は絶叫が響き渡ります。
「鷹宮リオンは非常にトリッキーな打ち方をするので、ぜひ皆さんも楽しんで見ていただけたらなと」
「何故いま萬子を切っていくのか疑問に思われている方もいると思いますが、これが鷹宮リオンです」(筒子を手に入れ九萬を整理していくリオン様を見ながら)
そして一方椎名唯華
手が形になってきたと思われたが、今一番欲しいはずの一筒はなんと自分の河の中に。
さらにはせっかく門前で手を進めたにもかかわらず一索を鳴いて役を無くすという暴挙に
「非常にトリッキー」「次の局を見据えているのかもしれない」
と解説も破れかぶれになっていきます。
ここで緑仙が東をツモって何とか役をつけ和了。
東一局からの和了成立に解説席はほっと胸をなでおろします。
しかしそこから先は各自が何も考えずに鳴いていくため、役が成立せずに二局連続で流局します。
プレイヤー卓
ここまで和やかな煽りあい、吹かしあいで進んできた卓でしたが、とうとう椎名唯華の口から不安がこぼれてしまいます。
「ねえ、これ…」
「これどういうゲームなの本当に…」
「もうわかんないんだもん、もぉ~~」
「何すればいいかわかんないよ~~」
決して言ってはいけない禁句を口にしてしたことでざわめきかけたその時、この日初めて表示される異様なエフェクトが場の空気を切り裂きました。
「えっ?」「あっ?」「何??」
「今のは何???」
「なんか今…」
「えっ、リーチした???」
そう、リーチです。
今まで全員とにかく鳴いていたために存在し得なかったリーチが、方向性に不安を感じて鳴きをやめた椎名唯華のもとに舞い降りたのでした。
そして場に出される千点棒。
リ「大日本帝国のマーク来た!」
で「リーチ棒っていうんだよこれ。リーチしたときに出す…」
リ「大日本帝国のマーク?」
で「そう、大日本帝国のマーク」
謎の役、大日本帝国の正体はリーチだったという意外な伏線回収。
しかし当の椎名唯華は大日本帝国の衝撃により接続落ちし、自ら建国した帝国を見ることが出来ぬまま不成立となってしまいました。
鷹宮リオンの闘牌
一方同局の鷹宮リオン
鳴きすぎてついにあと一牌まで手を減らした、これぞ伝家の宝刀「裸単騎」!
しかも待ちは自分の手の中で3つ既に使っていて枯れている一筒だ!もちろん役もない!
このあまりのトリッキー過ぎる打ち筋にえづくほど笑い転げる解説席。
これが鷹宮リオンの闘牌だ!!
でびでびでびるの闘牌
そして同じく裸単騎で迎え撃つでびでびでびる。
こちらはリオン様と違って役があり、和了ることが可能!
で「ねえねえねえ、下にフリテンって出てきたの?なにこれ」
そう、フリテンなのである。
二索は自分が捨てているので他人の捨て牌ではロンできない。
何という不合理、何という悪形待ち。
これがでびでびでびるの悪魔の闘牌だ!
こうして三者がそれぞれめざましい闘牌を見せた第四局であったが、三度目の流局に終わってしまう。
やはり役の概念も知らぬ麻雀ではゲームとして成立しないではと思われたが、意外にもこの麻雀はここからさらに盛り上がりを見せることになる。
進化するそれぞれの流儀
隙があればすぐに脱ごうとする「役無し裸単騎」の鷹宮リオンがテンパイ維持でノーテン罰符を稼ぎトップに躍り出たかと思えば、捨て牌をキレイに並べれば点が入ると思い込んでいる「絶一門」のでびでびでびるが萬子から切っていくことで結果的に混一色を期待させるという打ち回しで解説席を魅了していく。
しかしここで動いたのは椎名唯華。
前回のリーチを踏まえてずっと我慢していた鳴きを衝動的に入れてしまったと思えばそれにより三色が確定、直後に下家が捨てた赤ドラがアタリ牌となる。
この女もまた豪運の持ち主であった。
椎「なになになになに?ロン??えっ?」
しかしなんと椎名唯華、ロンが何かわからない!!
これまで鳴きをパスし続けていたため、初めて出てきたロン表示を押して良いものか逡巡する椎名。
で「それ押しちゃダメ、押しちゃダメ、押すとね負けるよ」
緑「押すとやばいやつだよ」
リ「爆発するよ」
小学生のような言いがかりをつけて阻止しようとする他プレイヤー。
そして絶叫する解説席。「ロン押してくれ!ロン押してくれ!ロンロンロンロンロン!!!!!」
椎「ロンってやばくない?」
そして
椎「あぶね~。めっちゃ怖かったんだけど、なにこれ~~」
時間切れギリギリで、東1局以来となる和了が成立。
そして解説席では歓喜の咆哮が上がっていた。
社・舞元「ロンッ・・・!ロンッ・・・!ロンロンッ・・・!ロンッ・・・!ロンッ・・・!ロォォォォォンッ・・・!」
力一「駆け巡る鷲巣の脳内物質っ・・・!バリン、リジン、ロイシン、イソロイシン・・・!」
舞元「今のは非常にハイレベルな麻雀だったと思います。あそこで八索を鳴いたことによってでびでびでびるの手を抑えたわけですから。こういう綺麗な和了を見たかったですね。感動しました」
大歓声をあげハツラツとし始める中年三人組。
ここからいよいよ麻雀王決定戦は白熱し始める。
まさかの和了連発
第七局も相変わらず電光石火の勢いで脱いでいくリオン様。
対するでびるはこれまで必ず整理していた萬子ではなく筒子、索子から捨てていき、吸い寄せられるように萬子を引いていく。
で「ねえ~ボクもうこれアガれると思うんだけど」
まさかの門前清一色テンパイ!しかも不要牌なし
一方の鷹宮リオンも既に伝家の宝刀「裸単騎」を完成させ迎え撃つ!もちろん役はない!
そしてその鷹宮リオンは手中に入ったでびるの当たり牌「二萬」を無意識で握りつぶす。
この熱い展開に解説席は大盛り上がり
社「どうする鷹宮リオン!?この二萬をどう処理する!抱えるのか?ここで握りつぶしたら凄い!」
期待に答えるように手中の二萬を握って離さない鷹宮リオンだったが、後2順というところで、山札からツモってきたのは赤ドラ。
「赤いのは強い」という半端な知識が鷹宮リオンに二萬を手放させてしまう…
で「ローン!!!ど~ぉ?」
で「やばっ!いちまんはっせんてん!!やべぇ!!」
まさかこの初心者卓で親の跳満が見られるとは。
裸単騎の鷹宮リオンにはこの点数差は覆せないと解説席にはもはや勝負合ったかのような弛緩した空気が流れかけるが、ところがどっこい、決着はまだついていなかったのである。
あれ程の手痛い振り込みをしておきながらも依然良い配牌を維持する強運の鷹宮。
ツモも順調に入っていき早々にテンパイするが
六萬切りで3,6,9索の三面待ちのところ何故か四索を切ってイーシャンテンに戻してしまうリオン様。
いままで鳴いてばかりだったためリーチの存在に気づいていないのか。
舞元「なんでリーチを押さないんだ鷹宮リオンーーー!!」
社「お前光ったら何でも押すんじゃなかったのか!?」
しかし次順、こともなげに四萬を引き入れ、再び2,5,8索の3面待ちテンパイ(ただし平和は消えている)
だがまたもリーチせずに切り、解説席をヤキモキさせる。
結局次の順でようやくリーチし、一発ロン。
「なんとあの鷹宮リオンが多面待ちからの和了、リーチしなかったのも一発をつけるためと思えば」と解説席はすっかり娘の成長を見守る親のようなひいき目に。
ここでようやく東場が終了、卓を囲んだ初心者全員が一回ずつ上がっているという出来すぎた内容に。
運と運の殴り合い
この後、脱がないスタイルを身に着けた鷹宮リオンと、同じく麻雀の打ち方を覚えた椎名唯華が覚醒したかのように配牌、ツモともに凄まじい強運を見せ始める。
南場に入って俄然良くなった内容に、解説席も前半のような辛辣なツッコミ一切無しで盛り上がる。
南1局、親の椎名唯華が恵まれた配牌からリーチタンヤオ3900点
南1局一本場、鷹宮リオンがリーチ一発ツモ役牌ドラ1で満貫8000点
南2局、鷹宮リオンが四暗刻テンパイからのロン和了で対々和三暗刻満貫8000点
ここで鷹宮リオンが2連続満貫によって2位に浮上。1位のでびるとの差はまだ1万点以上あるものの射程圏内に捉える。
そして南3局、椎名唯華が1位のでびるからリーチ一発平和にドラが3つ乗った跳満12000点を直撃し首位交代
そのまま最終局も椎名がまたリーチ一発で緑仙から5200点を直撃し、あっさり逃げ切った。
最終結果
1位 椎名唯華 42000
2位 鷹宮リオン 26600
3位 でびでびでびる 25200
4位 緑仙 6200
初代にじさんじ麻雀王の称号はにじさんじゲーマーズ出身椎名唯華に与えられた。
この後、すっかりご満悦の解説者達と合流し、内容を褒め称えられたプレイヤーたちもはじめての麻雀に大満足。大会は円満のうちに終了した。
舞元「これからもいろんな形で機会があると思いますけど、麻雀王決定戦の経験を踏まえて…」
椎「やろう。マジでやろう。おもろい」
緑「やりましょう」
舞元「麻雀は打てば打つほど奥が深いゲームですので」
椎「おもしろかった~」
で「面白かった」
緑「じゃあ次回はチェスですかね」
で「やろう!チェスやろう」
おわりに
ビギナーズラックという言葉がありますが
不要牌一切無しで揃った瞬間リーチが掛かった清一色をはじめ
最善とはいい難い選択にも関わらず突然牌がくっつき始めるツモや
頻発するリーチ一発など、持っている人間とはこういうものかと唸らされる内容でした。
そして自分たちのやっていることを殆ど理解していないであろう4人ののほほんとした会話と、裏で実況する3人のテンションの落差こそ一番の見所と言っていいでしょう。
興味を持たれた方は是非動画で実際にご確認ください。